2004年02月23日

I feel your pain

他人の痛みを感じる(共感する)能力に関する論文がScienceに載ったらしい。

Slashdot Japan: 『あなたの痛みを感じる…』
自分に痛みを与えられたときと、他人の痛みに共感するときの、脳の発火領域が同一部位であることを発見した。
<中略>
他人に共感する能力は生存に有利に働くことから、これは進化の過程で獲得された形質だと考えているようだ。

例えば、映画で拷問シーンなどの生々しい(痛そうな)描写を見ちゃうと、「ぞぞっ」とくることがある(俺は比較的鈍いほうだが)。他人が痛そうなのを見て、痛みをけっこうリアルに想像しちゃう、みたいな。これも共感の一種だとは思うけど、自分が未体験の痛みを見て感じてるわけだから、この論文で発見された共感とはまた別か。共感と言っても、色々あるしね。大辞林によれば、
きょうかん 0 【共感】 (名)スル
(1)他人の考え・行動に、全くそのとおりだと感ずること。同感。 「―を覚える」「―がわく」「彼の人生観に―する」
(2)〔心〕〔sympathy〕他人の体験する感情を自分のもののように感じとること。
(3)〔心〕〔empathy〕⇒感情移入

ということらしい。この字面だけ読んでみると、(2)の意味[sympathy]がこの発見には近いのだろうと思うが、これは予め体験した痛みだけではなく、上で述べたような例も含むよね。共感もいろいろ。
と、ちょいと気になって、Natureの記事を見てみたら、なんと[sympathy]ではなく[empathy]という単語が使われていた。ので、今度は「感情移入」について引いてみる。
かんじょう-いにゅう ―じやう―にふ 5 【感情移入】
(1)他人の言葉や表情をもとに、その感情や態度を追体験すること。共感。
(2)〔哲〕〔英 empathy; (ドイツ) Einfühlung〕リップスの美学などで、自然や芸術作品などの対象に自分の感情を投射し一体化すること。

ふむ。「追体験」ねぇ。もう、「共感」の意味については、どーでもよくなってきた。ついでに英語での説明を知りたくなったので、yourDictionary[sympathy][empathy]について調べてみた。でもコメントする元気ないから、調べっぱなしジャーマン。
また、俺はこの辺の領域についてはほとんど無知なので、色々ぐぐってみたところ、共感する能力を持つのは人間だけではないらしい。象は仲間の死を悼んだりするらしいよ。2へぇ。
と、畜生ですら持っている共感能力だが、世の中には、一見それに乏しいと思える人間もいる。けど、人間は本能だけで生きているわけではないから、それに乏しいと思われても仕方ないような行動をとっちゃったりするんだろうね。
うむ、何が言いたいのかわからん。駄文失礼。

ちなみに、共感する能力に乏しい人は感動する能力にも乏しい気がするけど(なぜなら他人に共感することで得られる感動は多いと思うので)、どーかなぁ?と、ふと思った。slashdotの引用の後半で、『進化の過程で獲得された』とあるが、「感動」する能力が人間にあるのはなぜなんだろう?他の動物にはあるのだろうか?ないのだろうか?

Posted by Takuma at 2004年02月23日 04:47 | TrackBack
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